大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2615 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審に於ける訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理 由

弁護人山崎佐並びに被告人本人の上告趣意について。

上告は高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対して刑訴法第四〇五条所定

の事由があるときに限りこれが申立をすることができるものである。しかるに弁護

人山崎佐の上告趣意は原審で主張も判断もなく従つて原判決の内容とならなかつた

第一審判決の証拠上の瑕疵を主張するに過ぎないから上告適法の理由とならない。

しかのみならず所論司法警察員作成の供述調書は刑訴二〇三条に基く弁解録取書で

はなく、同一九八条によつた調書であると解されるから訴訟法上所論の告知をなす

べき調書とは認められないし、また、第一審判決はこれを証拠としてもいないので

ある。されば、所論は、いずれの点から見ても採用し難い。

次に被告人の上告趣意は事実誤認及び量刑不当の主張に過ぎないから上告適法の

理由にならない。そうして本件は同法第四一一条により職権をもつて原判決を破棄

すべき事由ある場合に該当しないから同法第四一四条、三八六条一項三号、刑訴一

八一条一項を適用して主文のとおり決定する。

この決定は裁判官全員の一致した意見である。

昭和二六年三月二九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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